企業でのIT導入の戦略

IT(インフォメーションテクノジー)という言葉が、定着したこのごろ。 企業にとってのIT導入とは?何が本質かについて語ります。

バックヤードから、フロントでの活用へ

ITという言葉が流行りだしてから、しばらくのうちはシステムは「バックヤード」が主流でした。 経理システムや販売管理・在庫管理や給与計算。といった紙ベースで計算などが加わる作業を効率よく やろうというのが目的です。インターネットが普及してからは、企業のIT活用は「バックヤード」から フロントのシステムへと劇的に変化しました。

勘違いの経営者や、システム会社の提案

IT企業は、バックヤードのシステムを「ソリューションビジネス」と名づけ「御社の業務を円滑に」などと 営業していたのが、「御社の売上アップに」というように変化したということです。 未だに、大企業・中小企業とITについてよく分かっていない経営者が多いのも確かです。 「ITは、プロの企業に任せて我々は本業に注力する」なんて言っている経営者は、まるで勘違いといってよいでしょう。 なぜなら、バックヤードシステムの場合は「税理士さん」などといった外部委託(アウトソーシング)ですが、 いったん、販売(たとえばオンラインショップ)などをすると、あなたの企業は「メーカー」や「小売」ではなく IT企業となります。ですので、ITが本業なのにそれをアウトソーシングできるはずがありません。システム会社の提案も こういう点で、「我々に任せてください、売上アップさせます。」というできもしないのにとんでもない提案になります。

ネットは、ネット選任の担当者が必要

ネットに手を出すなら、ネットのプロを社内で育成する必要があります。 ココで、重要なのは「ネットのプロ」でも「自社商品を対面でも販売できる」くらいの 人物でなくてはならないのはお分かりだと思います。「サーバーにやたら詳しい」だけ の担当者は、特に中小になればなるほど役に立たなくなるでしょう。 また、お客様(消費者)がネットで購入する気持ちが分からずに設計している担当者も必要ありません。 たとえば、注文情報入力画面を見ればその企業がダメ企業か?しっかりしているか?すべて分かります。 「余計な情報を要求する」フォームや、「間違えたら途中で消えて入力しなおし」なんてのは論外です。 注文フォームひとつにしても、「どんな年齢層の顧客が対象」か、「どのような種類の販売」かなどによって まったく違うものになるはずです。もちろん、親切心はすべてにおいて必要ですが。

無駄なIT投資額

このような、「売れもしない」、または「売れてもお客さんに迷惑がかかる」ような無駄なIT投資。 くだらない、流行り言葉「web2.0」や「SNS」などまねっこサイトなど、世界の無駄投資総額を知りたいところです。 無駄な「高速道路建設」とどちらが大きいのでしょうか?